工事種別:新築戸建 構造:木造2階建
御施主様が車椅子を利用するため、すべてがその前提でつくられたバリアフリー住宅のK邸は、各部屋がスキップフロアで繋がり、大きな吹き抜け空間が特徴的です。
内装は檜の無垢床材や珪藻土の塗り壁など、自然素材で仕上げています。OMソーラーシステムを取り入れ、家全体が“自然の恵み”に包まれているような温かさを感じるお宅です。ホームエレベーターも設置しています。
施主が車椅子を利用しているため、家を建てる条件は移動空間を確保する必要がありました。アイ・シー・ジーさんには、設計期間を長くとって頂きましたので、休みを利用して週末に打ち合わせを重ねていきました。
最初の段階でOMソーラーについてのお話をいただきました。名称は聞いたことがあったので興味がありましたが、予算のこともあり悩みました。最終的には「冬を快適に過ごせそう」と思い設置を決断しました。
住み始めた3月は、日中に暖められた床下のコンクリートから、夜になると暖気があがってくる仕組みを体感することができました。床材の木も温まり、室温も約18~20度と快適な状態となりました。ただ、日中に晴れないと効果は半減します。そのときは少し室内を暖めれば、空気の循環で寒さをしのぐことができました。
夏については、日中の部屋はエアコン又は扇風機が必要です。室温は、外気温より少し低い程度です。ところが夕方になると、放射冷却を利用し、涼しい空気が床下から出てきます。寝る頃までにはおよそ3度程度は低下し、夜は快適な状態となります。もちろんエアコンは必要ありませんでした。
また、風呂で使うお湯などは、日中に貯湯槽に暖められた50度以上のお湯を使用しますので、沸かすことは皆無で、そのためガス代の節約になりました。